磁場配向から見た結晶性高分子の溶融結晶化における初期構造の大きさ

  • 山登 正文
    首都大学東京大学院都市環境科学研究科環境調和・材料化学専攻
  • 木村 恒久
    首都大学東京大学院都市環境科学研究科環境調和・材料化学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Size of Initial Structure Formed during Melt Crystallization of Crystalline Polymer in Relation to the Magnetic Alignment
  • ジバ ハイコウ カラ ミタ ケッショウセイ コウブンシ ノ ヨウユウ ケッショウカ ニ オケル ショキ コウゾウ ノ オオキサ

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抄録

結晶性高分子の溶融状態から結晶化初期の構造について,ポリエチレンテレフタレート(PET)とアイソタクチックポリスチレン(iPS)の磁場配向現象を通じて検討を行った.磁場内で FT-IR 測定できるシステムを構築し,磁場配向の in situ 観察を行ったところ,PET と iPS のいずれも結晶化初期まで磁場配向が可能で,それ以降では配向できないことがわかった.加えて,iPS では溶融状態で存在する融解前の結晶に由来する秩序構造は磁場配向していないが,PET の場合では配向していることがわかった.この結果から,iPS では溶融中に存在する秩序構造の大きさは 100 nm 以下であり,PET では 100 nm 以上であることが示唆された.また,結晶化誘導期に存在する構造も磁場配向し,いずれもサブミクロンオーダーであることが示唆された.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 64 (7), 464-470, 2007

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (27)*注記

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