天然ゴムの応力緩和 I  窒素気流中における硫黄系加硫天然ゴムの化学緩和挙動

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  • チッソ キリュウチュウ ニ オケル イオウケイ カリュウ テンネン ゴム ノ

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説明

天然ゴムの無硫黄チウラム (TMTD) 加硫系および促進硫黄 (S) 加硫系の, 窒素気流中, 高温下の応力緩和を検討した. TMTD加硫系では140℃以上で, またS加硫系では80℃以上で化学緩和が生じた. 両者の化学緩和はすべて二つのexponential項の和で表現された. TMTD加硫物の場合には, 測定初期に現れる速い緩和はジスルフィド結合の橋かけ点の切断によるものであり, 長時間側のそれはモノスルフィド結合の切断によるものであることが分かった. 他方, S加硫物の場合はポリスルフィド結合の交換反応とジスルフィド結合の切断による化学緩和であることが分かった. それぞれの系の化学緩和の温度依存性の測定 (アレニウスプロット) から, モノスルフィドの切断による緩和の活性化エネルギーは24kcal/mol, ジスルフィドのそれは17~18kcal/molおよびポリスルフィドのそれは13kcal/molであった.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 32 (4), 247-251, 1975

    公益社団法人 高分子学会

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