ジアリルエステルプレポリマーのけん化反応

Bibliographic Information

Other Title
  • ジアリルエステル プレポリマー ノ ケンカ ハンノウ

Search this article

Description

環状構造, 未環状構造, および橋かけ構造から成るジアリルフタレートプレポリマ (PDAP) のアルカリケン化を, 水-ジオキサン混合溶媒中で行い, 構造単位, 重合度などの影響について検討した. 不飽和度および重合度の異なるいずれのプレポリマーにおいても, 反応の進行とともに見掛けの速度定数の増大が観察され, その傾向は, 重合度の増大とともに顕著となった. しかしながら構造単位による影響は見られなかった. また, 反応の進行とともに活性化エントロピーが大きく増大した. さらに, 加速効果はジアリルイソフタレートプレポリマー (PDAI), ジアリルサクシネートプレポリマー (PDASu), およびジアリルアジペートプレポリマー (PDAA) においてもPDAPの場合と同様に生起し, その度合は, PDAP<PDAI<PDAA<PDASuの順に増大した. これらの結果は, 反応の進行とともにポリマー中に生成するOH基によるOH-イオン吸着作用とポリマー鎖の剛直性との関連性, さらには低分子モデルとの対比といった観点から考察された.

Journal

  • KOBUNSHI RONBUNSHU

    KOBUNSHI RONBUNSHU 32 (5), 314-320, 1975

    The Society of Polymer Science, Japan

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top