パラフィンおよびポリエチレンの燃焼に及ぼす分子量の影響

  • 水野 孝志郎
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 山下 武彦
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 渡邉 佑典
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 上野 智永
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 石川 朝之
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 武田 邦彦
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • The Effect of Molecular Weight on the Combustion of Paraffin and Polyethylene
  • パラフィン オヨビ ポリエチレン ノ ネンショウ ニ オヨボス ブンシリョウ ノ エイキョウ

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抄録

パラフィンおよびポリエチレン(PE)を用いて,高分子材料の分子量と燃焼との関係について検討した.パラフィンから超高分子量 PE までの分子量の大きく異なる飽和炭化水素の垂直燃焼実験の結果から,揮発ガス比率が 1 wt%程度とほとんど揮発ガス成分が生成せず,全く燃焼継続しない分子量の領域が存在することがわかり,しかも,その範囲はパラフィンの 240 から PE の一部である 35000 程度にまで及ぶことがわかった.PE の高分子のからみ合いと粘度および温度の関係について検討した結果,Mw が 35000 程度の場合,融点 130℃ から分解開始温度である 400℃ までの比較的広い温度帯で液体として存在しうることがわかった.PE は粘度の温度依存性が小さく,分子量依存性が大きいため,Mw 50000 以上になると燃焼表面温度の 530℃ に達して激しく熱分解し,溶融しながら燃焼する.このことから,分子量の制御によって燃焼性を抑制できる可能性が示唆された.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 65 (2), 171-177, 2008

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (36)*注記

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