固体 NMR 法を用いた絹フィブロインの精密構造解析および生体材料への展開

書誌事項

タイトル別名
  • Structural Analysis and Application to Biomaterials of the Silk Fibroins
  • コタイ NMRホウ オ モチイタ キヌ フィブロイン ノ セイミツ コウゾウ カイセキ オヨビ セイタイ ザイリョウ エ ノ テンカイ

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抄録

カイコやクモの生産する絹は,高い力学直性を有しており,また生体に対する適合性も優れている.これらの優れた特徴は,絹タンパク質の一次構造やそれらが形成する緻密な凝集構造に起因しており,この構造を解明することは,絹を新たな材料として利用するための分子設計やプロセッシングに対し,有用な知見を与えることが可能となる.<br>   筆者の所属する研究グループはこれまで,固体 NMR 法を主な解析手段として用い,絹フィブロインの精密構造解析を行ってきた.絹フィブロインが形成する繊維構造は,結晶領域と非晶領域を有する不均一構造となっており,その構造解析は困難を極める.この不均一構造に対し,NMR 法は有効な手段である.<br>   本報では,これら絹の精密構造解析の成果を紹介する.また,絹フィブロインを利用した,骨再生材料や人工血管等の再生医療材料への開発についてもまとめた.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 67 (8), 428-439, 2010

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (76)*注記

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