二成分系ハイブリッド高分子膜による二酸化炭素分離膜の開発

  • 兼橋 真二
    国立大学法人東京農工大学大学院工学研究院応用化学部門 豪州メルボルン大学化学生物分子工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Hybrid Membranes for Carbon Capture
  • ニ セイブンケイ ハイブリッド コウブンシマク ニ ヨル ニサンカ タンソ ブンリマク ノ カイハツ

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抄録

地球温暖化の原因とされる地球温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)は年々その排出量が増加傾向にある.このCO2排出量を削減するために,さらなる省エネルギー化や水素や自然エネルギーの有効利用があるが,一方で現在も排出し続ける大量のCO2の対策が急務である.CO2分離回収および貯留プロセス(CCS)は,CO2排出量を大幅に削減できる有力な方法のひとつであり,現在,世界中でその実証試験が行われている.CO2分離回収技術のうち,高分子膜を用いた分離法は,操作の簡便さ,省スペースかつ分離の際に化学反応を伴わないことから,経済効率の高いクリーンな分離技術として知られている.本報では,高分子膜によるCO2分離回収技術についてまとめたものであり,とくに高分子と多孔性ナノ粒子からなる二成分系ハイブリッド膜(Mixed Matrix Membrane, MMM)を用いたCO2分離膜の開発について述べる.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 73 (5), 475-490, 2016

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (62)*注記

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