カニ殻に内包されるキチンナノファイバーの単離技術および用途開発

書誌事項

タイトル別名
  • Preparation of Chitin Nanofibers from Crab Shell and Their Applications

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説明

カニやエビの殻の主要な構成成分である「キチン」はナノサイズの繊維の形状で内包されている.筆者らはキチンナノファイバーを極めて単純な工程で単離する技術を開発した.単離したナノファイバーは幅が10~20 nmであり,均一かつ高アスペクト比であった.キチンナノファイバーの用途範囲を広げるため表面改質を行っている.また,キチンナノファイバーは優れた物性を備えており,プラスチックを強化するための補強繊維として有効であることを見いだした.補強効果によってプラスチックの強度,弾性率が大幅に向上し,その熱膨張が大幅に減少した.しかも,ナノサイズの効果によりナノファイバーを配合してもプラスチックの透明性が損なわれない.また,キチンナノファイバーは光学異性体の分割能を備えており,その膜はアミノ酸のラセミ体を分割する.また,キチンナノファイバーを服用することによって潰瘍性大腸炎の炎症抑制に効果があることを見いだした.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 69 (8), 460-467, 2012

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (27)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282681502115200
  • NII論文ID
    130004489402
  • DOI
    10.1295/koron.69.460
  • ISSN
    18815685
    03862186
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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