自己回復性高強度ゲルの力学物性

書誌事項

タイトル別名
  • Mechanical Properties of Self-Recovery Tough Gels with Permanent and Reversible Crosslinks
  • ジコ カイフクセイ コウキョウド ゲル ノ リキガク ブッセイ

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説明

高分子ゲルを高強度化する有効な分子設計として,共有結合などの強い結合と水素結合などの弱い結合を架橋点として導入する手法が提唱されている.弱い可逆な架橋点はゲルが変形した際に解離し,その時のエネルギー散逸によってゲルのマクロな破壊を防ぐことができる.また,変形したゲルから外力を取り除くと,強い結合に由来するネットワークの弾性によって,ゲルは元の形状まで復元し,可逆架橋点も再結合して元の状態まで戻る.筆者らは,このような自己回復性高強度ゲルのモデル系として,ポリビニルアルコール(PVA)を共有結合とホウ酸イオンによる可逆結合で同時架橋したDual Crosslink (DC)ゲルを開発し,その力学特性を調べてきた.本報では,可逆架橋点の解離・再結合ダイナミクスがDCゲルの線形粘弾性,ヒステリシスループを含む大変形挙動,および破壊挙動とどのように相関しているのかについて解説する.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 72 (10), 597-605, 2015

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (22)*注記

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