ミクロンサイズのポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)ヒドロゲル粒子の作製:開始剤の濃度と種類の影響

  • 清水 秀信
    神奈川工科大学応用バイオ科学部応用バイオ科学科
  • 和田 理征
    神奈川工科大学応用バイオ科学部応用バイオ科学科
  • 岡部 勝
    神奈川工科大学応用バイオ科学部応用バイオ科学科

書誌事項

タイトル別名
  • Preparation and Characterization of Micrometer-sized Poly(N-isopropylacrylamide) Hydrogel Particles: Effect of Initiator Concentration

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説明

N-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)を水中で沈殿重合させることにより,サブミクロンサイズの単分散なヒドロゲル粒子を得ることができる.本研究では,ミクロンサイズの PNIPAM ヒドロゲル粒子を得ることを目指し,NIPAM を沈殿重合させるときの開始剤の濃度や種類が,得られる粒子の大きさや膨潤収縮挙動に及ぼす影響について検討を行った.カチオン性開始剤としては 2,2′-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩を,ノニオン性開始剤としては 2,2′-アゾビス [2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド] を用いた.粒子の乾燥粒子径は透過型電子顕微鏡により,流体力学的粒子径は動的光散乱により評価した.粒子径は,開始剤の濃度の増加にともない,増加する傾向を示し,濃度が高いときには 1 μm を超える粒子を得ることができた.また,サブミクロンサイズの PNIPAM 粒子の膨潤度は,25℃ のとき約 8 倍であったのに対して,ミクロンサイズの感温性粒子では,温度低下により最大で約 50 倍の膨潤度を示した.以上の結果から,膨潤度の高いミクロンサイズの PNIPAM 粒子は,開始剤の種類にかかわらず,開始剤の濃度を高くして NIPAM の沈殿重合を行うことにより作製できることがわかった.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 65 (12), 751-755, 2008

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (15)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282681503433344
  • NII論文ID
    130004489141
  • DOI
    10.1295/koron.65.751
  • ISSN
    18815685
    03862186
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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