分岐管内の流動機構 : 第2報-主管におけるはく離点の理論的解析

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タイトル別名
  • Dividing Flow Mechanisms in Pipe Junctions : Part 2-Theoretical Analysis of Separation Point in Main Conduit
  • 分岐管内の流動機構-2-主管におけるはく離点の理論的解析〔英文〕
  • ブンキカンナイ ノ リュウドウ キコウ 2 シュカン ニ オケル ハクリテン

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抄録

異なる分岐角度と断面積比を有し,接合面が鋭い角をなす単一分岐管内の流れが,系統的に研究された.まず,乱流におけるエネルギ損失が測定され,その結果が考察された.枝流におけるエネルギ損失は,分岐角度θ_0および断面積比mの値にかかわらず流れが急縮小および急拡大することによるエネルギ損失の和として表されることを明らかにした.また,主流におけるエネルギ損失は,θ_0およびmの値にかかわらず,流れが急拡大することによるエネルギ損失に類似していることを示した.つぎに,分岐流動機構を支配する最も基本的な要素の一つであると考えられる主管内における流れのはく離に関し,そのはく離が生ずる位置を二次元の層流および乱流の状態に対して理論的に解析した.解析を行うに際しては,直角屈折管に対するHaaseの方法を拡張して任意の角度と断面積比を有する屈折管の外側屈折点上流壁面上におけるはく離点を解析する場合に用いた方法が,分岐管路における場合に対してもさらに拡張できるものと仮定された.この解析方法は,任意の分岐角度θ_0と断面積比mを有する分岐管路に対して適用できるが,ここではθ_0=45°,90°および135°の場合に対して具体的に解析と計算を行った.その結果,つぎのようなことがわかった.まず,層流におけるはく離点は,θ_0の値にかかわらずmの値が一定のときは流量比Q_2/Q_1の値が大なるほど上流側に,また,Q_2/Q_1の値が一定のときはmの値が大なるほど下流側に存在する.つぎに,乱流におけるはく離点は,主管上流部の長さl_<1d>およびレイノルズ数R_<1r>の影響を受けるが,一般にθ_0とmの値が一定のときはQ_2/Q_1の値が大なるほど上流側に,また,θ_0が90°でQ_2/Q_1の値が一定のときはmの値が大なるほど下流側に存在することなどがわかった.

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