R113の垂直管内凝縮熱伝達 : 第2報-熱伝達率

  • 呉 厚圭
    早稲田大学理工学研究科機械工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Condensing Heat Transfer of Refrigerant-113 in Vertical Tubes : Part 2-Heat Transfer Coefficient
  • R113の垂直管内凝縮熱伝達-2-熱伝達率〔英文〕
  • R113 ノ スイチョクカンナイ ギョウシュク ネツ デンタツ 2 ネツ デン

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説明

純粋蒸気の管内凝縮は各種工業の熱交換器に幅広く現れる現象で,1916年,Nusseltによる静止蒸気の凝縮に関する理論解析以来,多くの研究がなされた.しかしながら,剪(せん)断力の影響が無視できない高速蒸気流に関する研究は比較的新しい分野であり,近年,冷凍・空調工業ばかりでなく,原子力・航空工業などにおいても取り上げるべき重要な問題とされている.しかし,管内乱流凝縮熱伝達現象の理論的な解明は難しく,多くの場合,経験式に頼っているが,これまでの経験式は熱伝達因子を正確に記述しているとは言い難く,その計算方法も簡便ではないものが多い.また,垂直管内凝縮に対する報告データも少なく,さらに精力的な研究が要望されている.本報は,R113の純粋蒸気が,内径12.7mm,凝縮管長2160mmの垂直銅管内で凝縮するときの熱伝達率を検討したものであり,実験範囲は,冷媒質量速度が153〜194kg/(m^2・s),液膜レイノルズ数400〜3000,乾き度1〜0.2までである.得られた実験結果を従来の予測式と比較・検討した.また,Steinらの速度分布,液膜に対するレイノルズアナロジ,摩擦圧力降下に対する本実験データを用いたLockhart-Martinellのパラメータによる垂直管内環状流凝縮に対する熱伝達率予測式を提案した.さらに,乾き度と液膜レイノルズ数から,熱伝達率と摩擦圧力降下を推定するノモグラフを示した.

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