ビタミンA,B1,B2,Cの食事評価に基づくその他のビタミンの栄養計画への活用

  • 今枝 奈保美
    名古屋女子大学家政学部食物栄養学科
  • 後藤 千穂
    名古屋文理大学健康生活学部健康栄養学科
  • 加藤 利枝子
    名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学分野
  • 服部 奈美
    名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学分野
  • 山本 和恵
    名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学分野
  • 小田 敦子
    名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学分野
  • 田中 秀吉
    名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学分野
  • 藤原 奈佳子
    愛知県立大学看護学部・大学院看護学研究科
  • 徳留 裕子
    名古屋学芸大学管理栄養学部管理栄養学科
  • 徳留 信寛
    名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学分野 独立行政法人国立健康・栄養研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Application of Dietary Assessment of Vitamins A, B1, B2 and C to Dietary Planning for Other Vitamins
  • ビタミン A B1 B2 C ノ ショクジ ヒョウカ ニ モトズク ソノタ ノ ビタミン ノ エイヨウ ケイカク エ ノ カツヨウ

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抄録

【目的】地域在住高齢者のビタミン摂取量分布を観察し,摂取量評価や栄養計画がまだ十分に実践されていないビタミン群(α-カロテン,β-カロテン,β-カロテン当量,クリプトキサンチン(以下Cry),葉酸,V.B6,V.B12,V.E,パントテン酸)と,従来から評価されてきたビタミン4種(V.A, V.B1, V.B2, V.C)との相関を観察し,栄養計画の効率化を検討する。<br>【方法】健康な地域在住高齢者242人を対象に,隔日4日間の食事を調査し,ビタミン摂取量の分布,分布を正規化する変換係数,個人内分散と個人間分散の分散比を観察した。ビタミン間の関連はデータを正規化後,エネルギーを調整した偏相関係数で評価した。<br>【結果】不足者割合が高かったのは,V.A, V.B1, V.B2, V.B6, V.Cであった。個人内/個人間の分散比はV.D,V.B12 で男女とも高値,V.K,葉酸,V.C,は男性で低値,V.B2 は男女とも低値であった。次にV.B2 の摂取量はV.B6,葉酸,パントテン酸の摂取量と相関が高く,V.CはV.K,V.B6,葉酸との相関が高かった。V.AとCryの相関は低かった。<br>【結語】偏相関係数の観察から,4種のビタミンを増やすよう食事計画すると,β-カロテン,レチノール,V.K, V.B6,葉酸,パントテン酸の摂取増加が期待できるが,Cry, V.D, ナイアシン,V.B12 に関しては独立した食事計画が必要であることが示唆された。

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 69 (5), 229-240, 2011

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (55)*注記

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