露地野菜畑における牛ふん堆肥併用時の硫安由来窒素の動態

  • 松波 寿弥
    福島県農業総合センター生産環境部環境・作物栄養科:(現)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所
  • 三浦 吉則
    福島県農業総合センター生産環境部環境・作物栄養科:(現)福島県相双農林事務所双葉農業普及所

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of the application of composted cattle manure on the fate of ^<15>N labeled ammonium nitrogen applied to vegetable fields
  • ロジ ヤサイバタケ ニ オケル ギュウフン タイヒ ヘイヨウジ ノ リュウアン ユライ チッソ ノ ドウタイ

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抄録

タイプの異なる2つの土壌(黒ボク土,褐色低地土)について,作物への窒素供給量が概ね同じとなるような化学肥料区,牛ふん堆肥併用区の2処理区を設定し,設定した2つの区の硫安由来窒素(NDF)の動態を比較・解析した.試験開始1年目は^<15>N標識硫安を施用し,2年目は非標識硫安を施用した.いずれの土壌タイプでも化成区と比べて併用区の窒素溶脱量は少なく,牛ふん堆肥併用は少なくとも短期的には窒素溶脱を低減すると考えられた.試験開始1年目の作物体地上部によるNDF吸収量は概ねNDF施用量を反映した.試験開始1年後に土壌に存在するNDFは,土壌タイプにかかわらず土壌表層に多く分布し,そのほとんどが有機態であった.いずれの土壌タイプでも牛ふん堆肥併用は表層におけるNDFの有機化を促進した.NDF施用量に対する溶脱の割合と土壌における有機化の割合の間には高い負の相関関係が存在した.

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参考文献 (22)*注記

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