カリウム欠如ストレスがトマト栄養生長に与える影響とその支配要因のソース・シンク関係からの解析

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of factors controlling vegetative growth in tomato plants as affected by potassium deficiency based on source-sink relationship
  • カリウム ケツジョ ストレス ガ トマト エイ ヨウセイチョウ ニ アタエル エイキョウ ト ソノ シハイ ヨウイン ノ ソース ・ シンク カンケイ カラ ノ カイセキ

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説明

水耕栽培した栄養生長期のトマト(品種,桃太郎8)を用い,19日間に渉ってカリウム(K)欠如処理を行い,生育状態,光合成速度,茎径,^<14>C分布状態およびK含有率などを測定した.K欠如処理によって,植物体重は処理8日より減少し,水分含量でも同様の傾向を示し,この傾向は特に葉で顕著だった.K欠如下では,光合成速度や蒸散速度も低下し,この低下は後者でより著しかった.茎径は昼間の収縮および夜間の膨潤を繰り返しながら肥大している.K欠如処理によって2日目から昼間の収縮が促進されたが,3日目には夜間の膨潤が停止したため,これ以降には茎の肥大が停止した.K欠如処理によって^<14>C転流率は3日目以降にやや低下し,^<14>C分配率は茎でやや低下した.以上の結果より,Kストレスによってトマトの栄養生長が抑制され,この抑制は葉のソース能より茎シンク能が早期から阻害されるためと推定された.シンク能の低下はシンク活性よりもシンクサイズの拡大の抑制によっており,この抑制は光合成産物よりも水分の供給状態に関わるものと推測される.

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参考文献 (22)*注記

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