1/5万農耕地土壌図の包括的土壌分類第1次試案への読替え試行

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タイトル別名
  • Application of Comprehensive Soil Classification System of Japan First Approximation to existing cultivated soil maps
  • 1/5マン ノウコウチ ドジョウズ ノ ホウカツテキ ドジョウ ブンルイ ダイ1ジ シアン エ ノ ドクカエ シコウ

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抄録

群馬,栃木,愛知,三重の4県のデジタル1/5万農耕地土壌図に対し,地力保全基本調査の成績書・総合成績書の記載に基づいて,包括1次試案への読替えを行った.また,成績書の記載に基づいた土壌分類結果を解析し,農地2次案の土壌群と包括1次試案の土壌群・亜群の対応性および全国[県]土壌統に基づく読替えの一意性について考察した.農地2次案と包括1次試案における分類結果を比較したところ,多湿黒ボク土(農),褐色森林土(農),灰色台地土(農),黄色土(農)については,分類体系間の対応性が低く,包括1次試案では約半数の土壌が異質な土壌群に分類された.同一の全国[県]土壌統に属する土壌でも,包括1次試案で分類すると,土壌大群・土壌群の段階で2種以上の分類単位に分類される場合があることが示された.とくに,多湿黒ボク土(農),黄色土(農),褐色森林土(農)に属する土壌では,その傾向が強かった.このことから,地域別の断面データを参照せずに,全国[県]土壌統を読替え単位として用いる場合,現地の土壌と異なる分類名に読替えられる危険性が懸念された.読替えの結果,アロフェン質黒ボク土(包)と未熟黒ボク土(包),非アロフェン質黒ボク土(包)の分布区分が土壌図上に図示された.また,東海地方では黄色土(農)の分布域の半分が,赤黄色土大群(包)ではなく,褐色森林土(包)や疑似グライ土(包)として図示された.

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