気管支喘息に対する温泉療法の臨床効果

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タイトル別名
  • Clinical Effects of Spa Therapy on Bronchial Asthma. 8. Effects on suppressed function of adrenocortical glands.
  • 気管支喘息に対する温泉療法の臨床効果-8-副腎皮質機能に及ぼす影響〔英文〕
  • キカンシ ゼンソク ニ タイスル オンセン リョウホウ ノ リンショウ コウカ
  • 8. Effects on suppressed function of adrenocortical glands

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抄録

気管支喘息を対象に, 温泉療法の副腎皮質機能に及ぼす影響について検討を加えた。対象例を副腎皮質ホルモンの投与の有無により, 全く使用していない症例 (グループA), 時々使用する症例 (グループB), 長期間 (2年以上) 使用している症例 (ステロイド依存性重症難治性喘息; SDIA) の3群に分類し, 各症例群間で比較検討した。<br>1. FEV1.0%値と血清コーチゾール値は, グループAに比べ, グループBおよびSDIA症例で有意に低い値を示した。2. 温泉療法は, グループBおよびSDIA症例の, 高度に低下した血清コーチゾール値を有意に増加させたが, グループAでは有意の増加は見られなかった。そして, 特に血清コーチゾール値の低い (1.9μg/dl以下) 症例でその効果はより高度であった。3. 温泉療法による血清コーチゾール値の増加作用は, その値が低い症例ほど高度であった。すなわち, 血清コーチゾール値が0-1.9μg/dlの症例では, 温泉療法前の0.8μg/dlから療法後5.1μg/dlへ, また, 2.0-2.9μg/dlの症例では, 2.4μg/dlから7.0μg/dlへ, さらに3.0-4.9μg/dlの症例では4.0μg/dlから9.5μg/dlへと増加傾向を示した。しかし, 血清コーチゾール値が10μg/dl以上の症例では, 温泉療法後の有意の増加は見られなかった。

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