気管支喘息に対する温泉療法の臨床効果

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タイトル別名
  • Clinical Effects of Spa Therapy on Bronchial Asthma. 12. Effects on Asthma with Hypersecretion.
  • 気管支喘息に対する温泉療法の臨床効果-12-過分泌型喘息に対する効果〔英文〕
  • キカンシ ゼンソク ニ タイスル オンセン リョウホウ ノ リンショウ コウカ
  • 12. Effects on Asthma with Hypersecretion

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抄録

気管支喘息49例を, その1日喀痰量により, 20-49ml (26例) (過分泌一群), 50-99ml (17例) および100ml以上 (6例) (過分泌+群) の3群に分類し, これらの病態に対して温泉療法がどのような影響を及ぼすかについて, 温泉療法前後の喀痰量の変動より検討した。<br>1. 過分泌を示す症例 (1日喀痰量50ml以上) では, 温泉療法開始後, 喀痰量は有意に減少する傾向が見られた。そして, 1日喀痰量100ml以上の症例では, 温泉療法前の平均喀痰量は163mlであったが, 温泉療法2週間後には56ml, 7週間後には52mlまで有意の減少を示した。この減少傾向は, 59歳以下の症例に比べ, 60歳以上の症例においてより高度であったが, 推計学的には有意の差は見られなかった。また, 1日喀痰量50-99mlの症例では, 同様に療法前の64.8mlから, 2週間後35.2ml, 7週間後14.6mlまで減少したが, 年齢による差は見られなかった。<br>2. 過分泌を示さない症例 (1日喀痰量49ml以下) においても, 温泉療法により喀痰量の有意の減少が観察された。しかし, この場合には, 60歳以上の症例 (温泉療法前32ml, 7週後20ml) に比べ, 59歳以下の症例 (療法前34ml, 7週後11ml) において, その減少は有意に高度であった。

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被引用文献 (13)*注記

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