ステロイド依存性重症難治性喘息患者の副腎皮質機能に対する温泉療法の効果の検討

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  • Spa Therapy and Function of Adrenocortical Glands in Patients with Steroid-Dependent Intractable Asthma(SDIA). Relatoinship to clinical asthma type, patient age, and clinical efficacy.
  • Spa Therapy and Function of Adrenocortical Glands in Patients with Steroid-Dependent Intractable Asthma(SDIA)--Relationship to clinical asthma type,patient age and clinical efficacy
  • Spa Therapy and Function of Adrenocorti
  • Relationship to clinical asthma type, patient age, and clinical efficacy

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抄録

ステロイド依存性重症難治性喘息46例において, 温泉療法 (温泉プールでの水泳訓練, 鉱泥湿布, ヨードゾル吸入) の前後での血清コルチゾール値の変化を年齢, 発症年齢, 臨床病型および喘息症状に対する温泉療法の効果に基づいて検討した。<br>1. 血清コルチゾール平均値は温泉療法前後で2.8±1.5μg/dlから7.5±7.3μg/dlに有意な増加を示した。<br>2. 温泉療法前後における血清コルチゾール値は70歳以上の群を除く, 20-29歳, 30-39歳, 40-49歳, 50-59歳, 60-69歳の群で有意な増加を示した。特に20-29歳の群と40-49歳の群での増加率が顕著であった。<br>3. 発症年齢による検討では発症年齢が60歳以上の群を除く群で有意な増加を示した。<br>4. 臨床病型では, Ia-2: 気管支攣縮型 (喀痰分泌量50-99ml/day) を除くIa-1: 気管支攣縮型 (喀痰分泌量0-49ml/day), Ib: 過分泌型, II: 細気管支閉塞型を呈する群で温泉療法後に血清コルチゾールの有意な増加を示した。特にIa-1型の群においてコルチゾールの増加が高値であった。<br>5. 温泉療法によって臨床症状の改善が認められた症例においては, 有意なコルチゾールの増加が認められた。<br>以上の結果より49歳以下の症例, 気管支攣縮型を呈する症例, 温泉療法による臨床症状の軽減が認められる症例において, 温症状の軽減が認められる症例において, 温泉療法による血清コルチゾール値の改善が大きいと考えられた。

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