N2号ボイラー省エネ事例

  • 湊 雄基
    北越コーポレーション株式会社 洋紙事業本部 紀州工場 工務部原動課

書誌事項

タイトル別名
  • Activities for Energy Saving in N2 Boiler at Kishu Mill
  • N2ゴウ ボイラー ショウエネ ジレイ

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説明

<p>当工場のボイラーは,バイオマスボイラー(N2号ボイラー)と黒液回収ボイラー(6号ボイラー)の計2基が常用で稼働しており,予備缶で重油ボイラー(N1号ボイラー)を1基設置している。常用2基のボイラーとタービン発電機(N1号タービン)から構内で使用する蒸気と電気を供給している。構内で不足する電気の一部は電力会社より買電を行っている。</p><p>N2号ボイラーは循環流動層自然循環屋外型のバイオマスボイラーである。大きな特徴として,プラスチック燃料を使用しており,その熱量が占める割合が大きい。プラスチック燃料の使用割合が多いと,Clの含有が多く灰の融点が下がる。過熱器管の高温腐食対策及び既設タービン発電機の蒸気温度条件に合わせるため,重油焚きの3次過熱器を設置するシステムを採用した。</p><p>3次過熱器では追焚用のC重油を常時使用しており,蒸気温度の温度付けのため使用を止めることができない。燃料価格の値上がりに伴い,3次過熱器の追焚重油は工場の損益に非常に大きな影響を及ぼす要因となっている。</p><p>今回省エネに取り組み,3次過熱器の燃焼空気流量,主蒸気圧力・温度コントロール制御パラメーターを調整し,重油使用量を約5.5%削減できた。また,他社の省エネ事例を参考に,プラント用コンプレッサーの吐出圧力を調整し,消費電力量を約6.8%削減できた。</p><p>本報では,N2号ボイラーで取り組んだ省エネの活動内容及び事例について紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 73 (6), 540-544, 2019

    紙パルプ技術協会

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