国際宇宙ステーションで飼育された雄マウスの精子受精能力の検討

DOI
  • 野田 大地
    阪大微研
  • 松村 貴史
    阪大微研
  • 村谷 匡史
    筑波大医学医療系ゲノム生物学 JAXA Mouse Epigeneticsチーム
  • 岡田 理沙
    JAXA有人宇宙技術部門きぼう利用セ
  • 工藤 崇
    JAXA Mouse Epigeneticsチーム 筑波大医学医療系解剖学・発生学/生命科学動物資源セ
  • 高橋 智
    JAXA Mouse Epigeneticsチーム 筑波大医学医療系解剖学・発生学/生命科学動物資源セ
  • 伊川 正人
    阪大微研 JAXA Mouse Epigeneticsチーム

書誌事項

タイトル別名
  • Sperm fertilizing ability from male mice housed in the International Space Station

説明

<p>【目的】民間宇宙機の開発や宇宙旅行の商業サービスが本格化しており,誰もが宇宙へ行ける時代の到来が迫っている。一方,宇宙環境が人体の生理学的機能に及ぼす影響はよく分かっていない。そこで宇宙航空研究開発機構(JAXA)では,小動物飼育ミッション(MHU-1)として,国際宇宙ステーション(ISS)でマウスを長期飼育するための遠心機能付き飼育装置を開発した。さらに,12匹のC57B/6J雄マウスを,人工的に重力(約1 G)を発生させた環境下(AG,n = 6)および微重力環境下(MG,n = 6)で35日間 ISS内で飼育し,その後全頭帰還することに成功している(Shiba et al., Sci Rep, 7, 10837, 2017)。【方法と結果】本研究では,宇宙から帰還した雄マウスの生殖器(精巣,精巣上体,副生殖腺)を採取し,重量測定,ヘマトキシリン・エオシン染色による組織学的解析,およびRNAseqによる遺伝子発現解析を行った。精巣上体尾部から採取した精子(尾部精子)の一部をTYH中で0.5~2時間培養し,comet assayによるDNA損傷度合いの観察や,運動解析システムを用いた精子運動性の評価を行った。残りの精子は,FERTIUPを用いて30分間前培養し,CARD MEDIUM内で媒精した。得られた受精卵を偽妊娠マウスへと移植し,産仔を得た。その後,得られた次世代マウスの生存性や繁殖能力を調べた。得られた結果に関して本学会で発表したい。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282752332502784
  • NII論文ID
    130007719214
  • DOI
    10.14882/jrds.112.0_or1-3
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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