メモリー階層構造の変化と不揮発性ロジックへの新展開

  • 遠藤 哲郎
    東北大学 学際科学国際高等研究センター 東北大学 省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Restructuring of memory layer in electrical system and its novel evolution based on nonvolatile logic
  • メモリー カイソウ コウゾウ ノ ヘンカ ト フキハツセイ ロジック エ ノ シン テンカイ

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抄録

<p>将来の半導体メモリーは,これまでのスケーリングに基づく技術開発だけでは,目標性能の達成が困難になりつつある.第一に,ロジックが要求するメモリーバンド幅と,メモリーの動作速度の間のスピードギャップによる各メモリー階層間のスピードギャップも年々拡大してきている.これに加えて,半導体メモリーの大容量化と高速動作化によって消費電力も急速に増大してきている.さらに,NANDメモリーなどのストレージメモリーでは,リソグラフィ技術の進展よりも速い大容量化が市場から求められている.</p><p>この背景にかんがみ,将来の半導体メモリー階層構造の変革の方向性を論じる.そして,メモリー動作速度のスピードギャップと消費電力の課題を同時に解決することで,この階層構造変革を実現するスピンRAMなどの新しい動作原理に基づく不揮発性RAMの動向を紹介する.さらに,メモリーセルを三次元的に積層する積層型縦型構造メモリー技術に基づく大容量NANDメモリーの動向を論じる.最後に,次世代不揮発性メモリーとして注目されているスピン素子を半導体CMOSロジックと高次に融合させる不揮発性ロジックを紹介し,将来の超低消費電力システムの観点から不揮発性RAMのロジック技術への波及効果を論じる.</p>

収録刊行物

  • 応用物理

    応用物理 79 (12), 1093-1097, 2010-12-10

    公益社団法人 応用物理学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (30)*注記

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