腹腔鏡下大腸手術における予防的経口抗菌薬の是非:Consの立場から
書誌事項
- タイトル別名
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- Oral antimicrobial prophylaxis in laparoscopic colorectal surgery: From Cons’ standpoint
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説明
<p>近年,大腸手術における予防的経口抗菌薬についてのエビデンスが集積しつつある。一方,本邦で急速に普及した腹腔鏡下手術は術野感染(surgical site infection:SSI)が少なく,そのSSI予防対策の効果・意義は開腹手術と別に検討する必要がある。当院で待機的腹腔鏡下大腸手術を予定した患者を対象とし,経口抗菌薬内服群,内服なし群の2群間でSSI全体の発生率を比較した無作為化比較臨床試験では,SSI発生率は内服群7.8%(20/255),内服なし群7.8%(20/256)であり,内服なし群の非劣性が確認された(P=0.017)。また切開創SSI,臓器/体腔SSI,その他合併症発生率で両群に差はなかった。よって,待機的腹腔鏡下大腸手術において,経口抗菌薬投与は省略可能であると結論した。本稿では,本試験の結果を,本邦において行われた大腸手術における予防的経口抗菌薬に関するエビデンスとの比較を踏まえて考察する。</p>
収録刊行物
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- 日本外科感染症学会雑誌
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日本外科感染症学会雑誌 16 (4), 209-216, 2019-08-31
一般社団法人 日本外科感染症学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282752339534976
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- NII論文ID
- 130007720292
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- ISSN
- 24340103
- 13495755
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可