ガーベラのクラウン部局所加温は花茎の発生および伸長を促進する

  • 稲本 勝彦
    農業・食品産業技術総合研究機構野菜花き研究部門
  • 木下 貴文
    農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター
  • 山崎 博子
    農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Local Heating of Crown Increases Emergence and Elongation of Gerbera Flower
  • ガーベラ ノ クラウン ブキョクショカオン ワ カケイ ノ ハッセイ オヨビ シンチョウ オ ソクシン スル

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説明

<p>本研究では,ガーベラ(Gerbera jamesonii Bol. ex Adlam.)の地表面に形成され,頂端分裂組織を含む短縮茎(「クラウン」と呼ぶ)部の局所的な加温は花茎発生と伸長を促進することを示した.当年夏季新植株を用いて冬季2回(実験1:品種‘バナナ’および‘キムシー’;実験2:品種‘キムシー’),温水チューブならびにステンレステープヒーターを用いたクラウン部局所加温を行って栽培した.局所加温により,切り花収穫時期が早まり,総切り花収穫本数および切り花長40 cm以上の収穫本数が増加した.局所加温の効果はクラウン部の平均温度が高く保たれた区で大きく室温を低く設定すると明確であった.株当たりの切り花重は無局所加温区と比較して局所加温諸区で増加あるいは有意差がなかった一方で,切り花1本当たりの切り花重,頭花径は無局所加温区と比較して局所加温諸区で小さくなる傾向にあった.ガーベラに対するクラウン部局所加温技術は,暖房コストの低減や収穫時期の調整技術に活用が期待される.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 18 (3), 243-251, 2019

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (10)*注記

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