フットケアにおけるチーム医療を促進するための認定看護師が果たす役割  ─ 透析患者に対する理学療法士との介入を通して ─

  • 濵野 初恵
    かみいち総合病院糖尿病センター 金沢大学大学院医薬保健学総合研究科
  • 伊東 克晃
    かみいち総合病院リハビリテーション科
  • 中曽根 泰人
    かみいち総合病院糖尿病センター
  • 岩本 隆
    かみいち総合病院透析センター
  • 小橋 親晃
    かみいち総合病院糖尿病センター
  • 浦風 雅春
    かみいち総合病院糖尿病センター かみいち総合病院透析センター

書誌事項

タイトル別名
  • Role of Certified Nurses in Promotion of Team Medical Care for Foot Care: Promoting Intervention by Physical Therapists for Dialysis Patients
  • 症例・実践報告 フットケアにおけるチーム医療を促進するための認定看護師が果たす役割 : 透析患者に対する理学療法士との介入を通して
  • ショウレイ ・ ジッセン ホウコク フットケア ニ オケル チーム イリョウ オ ソクシン スル タメ ノ ニンテイ カンゴシ ガ ハタス ヤクワリ : トウセキ カンジャ ニ タイスル リガク リョウホウシ ト ノ カイニュウ オ トオシテ

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抄録

<p>【要旨】70代,男性,維持透析患者.20XX年4月,左中足骨胼胝下潰瘍と皮膚科で診断・治療介入されるも改善が認められず,10月,糖尿病看護認定看護師に介入依頼.足関節上腕血圧比は右1.02左1.00,皮膚灌流圧は右足背130mmHg,左足背78mmHg,知覚神経障害や運動神経障害による足変形が出現していた.フットウェアの見直しが必要と考え,理学療法士とともに足の再評価を行った.歩行観察より,左胼胝部への荷重ストレスが増大していると考えられた.そこで左立脚期における安定性を確保しつつ,歩行時の左足底圧軌跡が足底内側を通過,さらに蹴りだしを促通させ,左胼胝部への除圧を目的に,パッドを用いた簡易型フットウェアを作製した.介入から1年後,胼胝下潰瘍は治癒へと至った.フットケアの重要性が認識されつつある一方,理学療法士のかかわりが希薄であることが指摘されている.しかし,中規模病院かつ設備が不十分な環境においても,認定看護師と理学療法士との連携によって効果的な治療へとつながった.足の治療・ケアは,より多職種による介入や知恵の集合が必要となる医療分野であり,患者の足を観察する機会の多い看護師には,“つなぐ”といった各職種の専門性を意識し,実践する役割が求められる.</p>

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