KP洗浄工程での向流洗浄効果についての考察

  • 森 芳立
    横河ソリューションサービス株式会社 ソリューションビジネス本部 コンサルティング2部

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  • KP センジョウ コウテイ デ ノ コウリュウ センジョウ コウカ ニ ツイテ ノ コウサツ

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Abstract

<p>クラフトパルプ(KP)蒸解後の原料洗浄工程は,多段の洗浄設備で構成されている。KP洗浄工程では,パルプ原料の洗浄と共に,パルプ原料に付着した高価な蒸解薬液のNa成分を回収して薬液回収工程に返送して行くが,少量の清水で,この薬液成分を効率良く洗浄していくため,通常,向流洗浄方式が採用されている。</p><p>本報では,KP洗浄工程の代表的な多段洗浄フローを取り上げ,各洗浄設備での薬液成分量の遷移についてシミュレーション計算できる簡単な数値モデルを提案すると共に,各洗浄装置の稀釈係数(DF:Dilution Factor)と置換係数(DR:Displacement Ratio)を仮定した上で,洗浄設備の操業に当たって洗浄装置の稀釈係数(DF)を変更した場合,そして,洗浄フローを,例えば,向流洗浄方式から並流洗浄方式に変更した場合,洗浄ろ液で回収される薬液成分量,及び,パルプ原料に付着して回収されずに持ち去られる薬液成分量,そして,その回収濃度が,どのように変化してくるのかについて数値計算で解析し,洗浄工程に従来から導入されている向流洗浄方式の有効性について調べた。また併せて,最経済的な稀釈係数(DF)の操業点についてもシミュレーションを行った。</p>

Journal

  • JAPAN TAPPI JOURNAL

    JAPAN TAPPI JOURNAL 73 (7), 648-658, 2019

    JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY

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