パルプ装置最適化のためのハネウェルの多変数モデル予測制御とそのライフサイクルマネージメント

  • 瀬戸 邦彦
    日本ハネウェル株式会社 ハネウェル・コネクテッド・プラント

書誌事項

タイトル別名
  • Honeywell's Multivariable Predictive Control for Pulp Process Optimization and Life Cycle Management of MPC
  • パルプ ソウチ サイテキカ ノ タメ ノ ハネウェル ノ タヘンスウ モデル ヨソク セイギョ ト ソノ ライフサイクルマネージメント

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抄録

<p>近年になって国内紙パルプ産業においてもパルプ製造装置への多変数モデル予測制御の導入が始まっている。多変数モデル予測制御は導入した装置全体を安定して制御するとともに,最適化機能により自動的に最適運転を継続して実現する。このような目に見える収益改善効果があることにより,多変数モデル予測制御は国内を含めた世界中の装置産業の主要な装置で広く用いられている。国内装置産業ですでに長年に渡って使用され,海外のパルプ製造装置でも多数使用されているハネウェルが提供する多変数モデル予測制御「Profit Controller」について,コントローラそのものの技術的特長を簡単に説明するとともに,導入後の運用やモニタリングなどをサポートする機能や,将来のさらに大きなスコープの最適化への拡張性について紹介する。</p><p>また,多変数モデル予測制御が収益改善効果を産むのは導入時ではなく,導入後の運用時である。正しく運用・メンテナンスをされていない多変数モデル予測制御は収益改善効果が低下していき,いずれ使用されなくなってしまう。このような事態を避けるために導入時に運用などを含めたライフサイクルマネージメントについても考慮する必要がある。多変数モデル予測制御のライフサイクルの各ステージでの注意点を,豊富にある現在までの他産業での実績や経験を交えつつ解説する。また導入時や導入後のサポートなどに必要な体制について推奨例をもとに説明する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 73 (7), 639-645, 2019

    紙パルプ技術協会

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