陽子と中性子のスピン構造 (解説)

書誌事項

タイトル別名
  • Spin Structure of the Proton and Neutron
  • 陽子と中性子のスピン構造
  • ヨウシ ト チュウセイシ ノ スピン コウゾウ

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説明

陽子のスピン1/2が,陽子を構成するクォークやグルーオンからどのようにつくられているか,は「陽子のスピンの問題」と呼ばれていて今日の物理学の基本的な問題の1つである.1980年代のEMC実験によって,陽子のスピン1/2に対するクォーク・スピンの寄与がたいへん小さい,ということが発見されたのが発端である.その後,世界の様々な粒子加速器を用いて荷電レプトン-核子偏極深非弾性散乱と偏極陽子-陽子衝突型実験によって研究が行われてきた.その結果,陽子スピンに対するクォーク・スピンの寄与は約1/3であることが明らかになった.陽子スピンに対するグルーオン・スピンの寄与の測定も行われており,理論研究も進展している.現在の研究がどこまで進んでいるかを解説する.

収録刊行物

  • 日本物理学会誌

    日本物理学会誌 67 (11), 738-745, 2012-11-05

    一般社団法人 日本物理学会

参考文献 (52)*注記

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