オートファジーの構造生物学第二章

  • 野田 展生
    公益財団法人微生物化学研究会微生物化学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Structural biology of autophagy, Chapter II
  • オートファジーの構造生物学(第2章)
  • オートファジー ノ コウゾウ セイブツガク(ダイ2ショウ)

この論文をさがす

説明

オートファジーの最大の特徴は二重膜オルガネラであるオートファゴソームの新生を伴う点であり,その過程には6種類のAtg機能グループが関与している.これらの構造生物学研究は,まず2種類,すなわちユビキチン様のAtg8およびAtg12結合反応系について進展し,筆者は2013年に本誌の総説で紹介した.その後の5年間は研究が他の機能グループへと急速に発展し,特にオートファジーの始動を担うAtg1複合体や,オートファゴソーム膜の伸長に直接関与するAtg2の構造研究の進展により,研究はいよいよオートファゴソーム形成機構の核心に迫るフェーズに突入した.本稿では,“オートファジーの構造生物学第二章”と題して,最近5年間のオートファジーの構造生物学研究の進展をまとめるとともに,そこから提起されたオートファゴソーム形成の分子機構を紹介する.

収録刊行物

  • 生化学

    生化学 91 (5), 611-619, 2019-10-25

    公益社団法人日本生化学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ