光で見る量子ホール効果(最近の研究から)

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タイトル別名
  • Optical Observation of the Quantum Hall Effect(Current Topics)
  • 光で見る量子ホール効果
  • ヒカリ デ ミル リョウシ ホール コウカ

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抄録

量子ホール効果は30年の歴史を持つが,最近「光で見る量子ホール効果」が理論的に提案された.これは,ホール効果を直流伝導ではなく,光学ホール伝導度で見たときに,応答が電子密度(磁場)に対して階段的に変化する現象である.一方,テラヘルツ領域での光物性の進歩が近年目覚ましい.最近,上記の光学量子ホール効果がGaAs/AlGaAsヘテロ構造の2次元電子系において,ファラデー回転という磁気光学信号として観測された.通常の静的な整数量子ホール効果では電子の局在が重要な役割を果たしているが,局在の影響が交流応答,特にテラヘルツ帯(量子ホール効果の典型的なエネルギー・スケール)でどうなるかは未知の領域であった.この最近の進展について,理論・実験両面から解説する.

収録刊行物

  • 日本物理学会誌

    日本物理学会誌 66 (5), 365-370, 2011-05-05

    一般社団法人 日本物理学会

参考文献 (13)*注記

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