骨粗鬆症を合併する外来透析患者に対するデノスマブ治療に関する前向き臨床研究―治療開始3年間の経過―

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タイトル別名
  • Denosumab treatment for osteoporosis in hemodialysis patients: Results of a 3-year prospective study
  • コツソショウショウ オ ガッペイ スル ガイライ トウセキ カンジャ ニ タイスル デノスマブ チリョウ ニ カンスル マエムキ リンショウ ケンキュウ : チリョウ カイシ 3ネンカン ノ ケイカ

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抄録

<p>骨粗鬆症 (YAM値<70%) を合併する当院外来透析患者に対してデノスマブ治療を行った. 対象患者は38名 (男性13名, 女性25名) で平均年齢70.8±13.7歳, 平均YAM値52.1±10.0%であった. デノスマブ投与後, 3年間にわたって骨密度 (橈骨遠位端1/3部) が3ポイント以上増加し, 3年後YAM値は56.8±10.5%に上昇した. また骨代謝マーカーであるTRACP-5b, total P1NPは3年間有意な低下を認めた. 血清補正Ca値の変化量はデノスマブ初回投与時に比し有意に低下していたが, 血清iP値の変化量については統計学的な差を認めなかった. デノスマブによる低カルシウム血症の補正のため, 静注ビタミンD製剤の投与量は有意に増加していた. 骨粗鬆症を合併する透析患者に対して, デノスマブ治療は骨密度改善に有用であった. しかし血清補正Ca値の変動を注意深く観察していく必要がある.</p>

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