上腕動脈を巻き込んだ pachydermatocele が 腫瘍内出血を起こし上肢切断に至った 神経線維腫症 1 型の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Type 1 Neurobromatosis with Upper Limb Amputation Due to Intratumoral Hemorrhage of Pachydermatocele Caused by Ruptured Brachial Artery Aneurysm

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抄録

<p>60歳代,女性。神経線維腫症 1 型で左上肢にびまん性神経線維腫を認めていた。自宅で左上肢を打撲,腫脹・疼痛が出現し緊急搬送された。来院時はショック状態で,血管造影で左上腕動脈に仮性動脈瘤を形成しそこからの出血を認めた。経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)で止血したが,その後も再出血を繰り返し致死的になる可能性もあったため上肢切断に至った。上肢切断術の前に栄養血管を塞栓し出血コントロールを図り救命できた。びまん性神経線維腫は非常に脆弱な血管が発達し,腫瘍内出血による死亡例もある。手術にあたっては術前の十分な画像検査や,出血対策が重要である。 (皮膚の科学,18 : 157-162, 2019)</p>

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 18 (3), 157-162, 2019

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

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