表面濡れ性が孔隙内流動へ及ぼす影響評価

  • 大中 温
    東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻
  • Goharzadeh Afshin
    Dept. of Mechanical Engineering, Khalifa University of Science and Technology, Petroleum Institute
  • 佐藤 光三
    東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Wettability on Flow in Porous Media

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抄録

<p>異なる表面濡れ性を持つ孔隙内を流動する粘性流へ壁面滑りが与える影響を,マイクロ粒子画像流速計測(micro-particle image velocimetry: μ-PIV)法を用いた実験で検証した。実験ではポリジメチルシロキサン(PDMS)で作成した深さ100 μmの透明なマイクロチャネル内の流動を可視化した。マイクロチャネル内には直径180 μmの円柱を並べて配置し,孔隙とした。O2 プラズマ処理によってマイクロチャネル表面の濡れ性を改変し,水濡れおよび油濡れの試料を準備した。測定した速度は数値計算結果と比較を行った。結果,実験および数値計算ともに濡れ性による速度分布の差は,流路中央付近において2.4 %以下であった。また,数値計算の評価では絶対浸透率に関する油濡れ条件での水濡れ条件に対する比率は1.2であった。本結果では油濡れ条件下で,壁面滑りが孔隙内の1相流動の速度分布および浸透率にもたらす影響の程度を示している。本結果は2相流における油の置換挙動の理解に関する研究を行う際のデータの妥当性評価への活用も期待できる。</p>

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