リバース型人工肩関節全置換術の短中期臨床成績
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- 埜口 博司
- 水戸赤十字病院 整形外科
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説明
筆者がリバース型人工肩関節全置換術(RSA)を施行し6か月以上 経過観察できた45肩で,術前後の自動可動域,筋力,JOA scoreを調査した.経過観察期間は平均26.4か月だった.術前後で可動域が屈曲76.1°→140.4°,外転74.8°→149.2°,筋力は棘上筋テストでMMT3→5に,JOA scoreは43.8→88.0点と有意に改善した.外旋可動域と棘下筋テスト筋力は改善しなかった.棘上筋テスト筋力低下陽性所見は,棘上筋断裂に特異的と考えられるが,棘上筋未修復のRSAの全症例で陰性化した.RSA肩では,腱板による骨頭求心性の代わりに,構造上拘束性が強く,拳上運動初期においても三角筋筋力を上腕骨に直接伝えられ棘上筋テストで筋力が得られたと思われる.肩関節挙上困難な一次修復不能腱板断裂に成績が安定した手術法はなかったが,RSAは良好な成績で,光明となる手術法と思われた.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 43 (3), 878-881, 2019
日本肩関節学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282752368793472
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- NII論文ID
- 130007744182
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可