ヘリコバクターピロリ除菌時代における胃がん検診への提言

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  • Recommendations for stomach cancer screening during <i>Helicobacter pylori</i> eradication era
  • ヘリコバクターピロリジョキン ジダイ ニ オケル イガン ケンシン エ ノ テイゲン

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説明

<p>2011年4月から2018年3月までに当院健診センターを受診した47,857人(男性25,648人, 女性22,209人,平均年齢56.4歳)を対象とし, 除菌治療の有無や, 発見胃がん, 除菌後胃がん等を検討した結果を踏まえ, 胃がん検診のあり方について提言する。</p><p>当院では2014年から胃がん検診受診者にH.pylori感染診断に関する情報提供とH.pylori陽性者への除菌勧奨を行っている。その結果, H.pylori検査受診者数が増加し, H.pylori陽性者の除菌治療受診率や除菌率の上昇を認めた。</p><p>保険適用以前の2011年から2013年の内視鏡検診発見胃がんは, 49例(男性34例, 女性15例)で, 内11例が除菌後胃がんであった。一方, 保険適用後の2014年から2017年の発見胃がんは, 51例(男性32例, 女性19例)で内15例が除菌後胃がんであった。今後, H.pylori除菌例の増加とともに除菌後胃がんも増加すると思われ, 胃がん対策には胃がん検診においてH.pylori胃炎の判定と情報提供, 及びH.pylori感染者への除菌勧奨や除菌後胃がんに関する情報提供を行うことが重要である。</p>

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