血友病をもつ子どもの病気に伴う体験

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タイトル別名
  • Illness experiences of children with haemophilia
  • ケツユウビョウ オ モツ コドモ ノ ビョウキ ニ トモナウ タイケン

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抄録

<p> 本研究の目的は、血友病をもつ子どもの病気に伴う体験を明らかにすることである。血友病をもつ10代後半~20代前半の男性7名を対象に半構造化インタビューを行い質的帰納的に分析した結果、4カテゴリー、12サブカテゴリー、36コードを抽出した。子どもは、血友病であることが当たり前で【血友病の不自由さはいつものこと】という認識だったが、自己注射の導入を契機に【血友病を自覚し模索 (する)】しはじめ、仲間関係の立ち位置を探りながら止血管理の習得にもがき、時には療養法を放棄するような行動をとっていた。やがて子どもは、止血管理の経験から血友病による限界を受け止め【血友病と何とかやっていく】ことを了解し、血友病である自分へと自己像を更新し【血友病は自分の一部】というアイデンティティを形成した。また、子どもは、親とともに取り組んだ療養行動により日常生活を支えられ、その親子のタイミングで療養行動が移行していた。</p>

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