紫外線によるソメイヨシノこぶ病の発病抑制効果

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タイトル別名
  • Suppression effect of bacterial gall disease on '<i>Somei-yoshino</i>' by ultraviolet irradiation

抄録

<p>サクラの栽培品種であるソメイヨシノは、サクラ類こぶ病菌(Pseudomonas syringae pv.cerasicola)に対して抵抗性を有していると考えられるが、弱光下ではそれを十分に発揮できず、強光下あるいは、青色光下において抵抗性が現れることが実験的に確かめられている。また、ガラス温室や人工照明下では野外におけるほどの抵抗性が発揮されないことから、太陽光に含まれるより波長の短い放射成分が影響を及ぼしている可能性が考えられた。そこで、人工気象室内のソメイヨシノ接ぎ木苗に対して可視光に紫外線を付加的に照射しながら、こぶ病菌を接種して病徴発現を観察したところ、紫外線の存在によって、より強い抵抗性が発揮されること、野外環境下のソメイヨシノの抵抗性を再現するためには、可視光が一定強度以上必要であり、これに加えて紫外線の照射も必要であることが分かった。紫外線ではナローバンドUVB領域の付加照射が最も効果が優れ、解剖観察においても病巣組織や細胞の壊死範囲が縮小したことから、抵抗性がより強く現れていることが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763010349184
  • NII論文ID
    130007375792
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_195
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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