北山林業の景観と森林所有形態の特徴
書誌事項
- タイトル別名
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- Characteristics of the landscape and forest ownership of Kitayama Forestry
抄録
<p>京都市中川地区には、樹種や林齢が異なる林分がモザイク状に分布し、枝打ちされた北山杉が整然と並ぶ林業景観がみられる。このような連綿と続いてきた生業から生まれた景観は、川端康成の小説「古都」や東山魁夷にも取り上げられ、また、今日では重要文化的景観としての価値が評価されるようになった。しかしその一方で、当該地域の主産業である林業の衰退が危惧されており、優れた景観の維持も大きな課題となっている。本研究では、中川地区の林家が保有する林地ごとの利用形態を詳細に把握し、北山林業の景観を構成する林分の特徴を明らかにした。調査方法は、文献調査、聞き取り調査であり、北山林業や北山杉に関する歴史、所有形態、2000年以降の林分利用とその変化、北山杉の伝統的な施業方法、現状や課題などを把握し、各林地の細分利用の実態を分析した。その結果、所有形態や林分の細分利用の特徴には大きな変化がみられなかったが、それぞれの小林分における管理内容が、徐々に省力化の方向で変化していることが明らかになった。北山林業の景観を維持するためには、新たな森林管理のあり方を考える必要があることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 842-, 2018-05-28
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763012038272
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- NII論文ID
- 130007376469
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可