バングラデシュにおけるロヒンギャ難民支援の現状と課題

DOI Web Site 参考文献3件 オープンアクセス
  • 杉江 あい
    日本学術振興会特別研究員PD 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 金城学院大学 日本福祉大学非常勤講師

書誌事項

タイトル別名
  • Current Circumstances and Challenges of Support for Rohingya Refugees in Bangladesh

説明

<p>2017年8月25日以降,67万人以上のロヒンギャ難民がミャンマー国軍による弾圧を逃れてバングラデシュに流入した.この前代未聞の人道危機を受け,バングラデシュ政府およびさまざまな国際機関やNGOが協働して支援を行っている.本稿はロヒンギャ難民支援の実態をフィールドワークによって明らかにし,キャンプ・世帯間の支援格差がどのように生じているのかを検討した.現行の支援体制は,多種多様な支援機関とその活動を部門内/間で調整し,またキャンプの現状を迅速かつ頻繁に把握・公開して支援活動にフィードバックする機構を備えている.しかし,最終的には支援の濃淡を解消するための全体的な調整よりも,各支援機関による現場選択が優先されてしまい,中心地から遠く,私有地に立地するキャンプでは支援が手薄になっていた.このほかにも,配給のプロセスやその形態,共同設備の管理等,現行の支援体制において改善すべき具体的な問題が明らかになった.</p>

収録刊行物

  • E-journal GEO

    E-journal GEO 13 (1), 312-331, 2018

    公益社団法人 日本地理学会

参考文献 (3)*注記

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