大動脈解離術後に発症し救命した非閉塞性腸間膜虚血症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case Report of Successful Treatment of Nonocclusive Mesenteric Ischemia after Aortic Dissection Repair
  • 症例 大動脈解離術後に発症し救命した非閉塞性腸間膜虚血症の1例
  • ショウレイ ダイドウミャク カイリ ジュツゴ ニ ハッショウ シ キュウメイ シタ ヒヘイソクセイ チョウ カンマクキョケッショウ ノ 1レイ

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説明

症例は58歳,女性.大動脈解離(Stanford B型)フォロー中に再解離を認め,当院心臓血管外科でBentall術と上行弓部置換術を施行された.術後7日目に腹痛と嘔気が出現し,緊急造影CT検査で門脈ガス血症,腹腔内遊離ガス,小腸壁内ガスを認めた.腸間膜主要血管の造影欠損は認めなかった.非閉塞性腸間膜虚血症(nonocclusive mesenteric ischemia : NOMI)を疑い,同日緊急開腹術を施行した.開腹所見では上部空腸から回腸末端までの小腸に非連続性の壊死所見を認め,小腸切除と回盲部切除を施行した.残存小腸は約1mであった.術後再虚血の可能性も考慮し,吻合はせず2連銃式の人工肛門を造設した.造設術後43日目に人工肛門閉鎖術を施行し,下痢のコントロールとリハビリを行い術後99日目に退院となった.NOMI発症から早期に緊急手術を施行し救命しえた症例を経験したため報告する.

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参考文献 (13)*注記

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