左傍十二指腸ヘルニアとS状結腸間膜内ヘルニアによる絞扼性腸閉塞の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Strangulated Ileus Caused by Intramesosigmoid Hernia with Left Paraduodenal Hernia
  • 症例 左傍十二指腸ヘルニアとS状結腸間膜内ヘルニアによる絞扼性腸閉塞の1例
  • ショウレイ ヒダリ ボウ ジュウニシチョウ ヘルニア ト Sジョウ ケッチョウ カンマク ナイ ヘルニア ニ ヨル コウヤクセイ チョウ ヘイソク ノ 1レイ

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抄録

症例は17歳,女性.生来健康.下腹部痛のため当院救急外来を受診.腹部CTで骨盤腔内に壁肥厚を伴う拡張小腸を認め,closed loopを形成していた.内ヘルニアによる絞扼性イレウスの診断で緊急手術を施行した.Treitz靱帯左側の傍十二指腸窩にヘルニア門を認め,ほぼすべての小腸が陥入していた.また,S状結腸間膜右葉に異常欠損を認め,間膜内側から外側に空腸が約30cm陥入していた.欠損孔が狭く欠損部を拡張し陥入腸管をすべて用手的に整復した.空腸が約30cm鬱血していたが壊死,穿孔は認めず非切除とした.ヘルニア門2箇所を縫合閉鎖した.術後経過は良好で,術後7日目に退院した.左傍十二指腸ヘルニアを伴ったS状結腸間膜内ヘルニアによる絞扼性イレウスという稀な重複内ヘルニアの症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (3)*注記

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