ジャワ島の火山灰土壌A層における植物珪酸体と腐植の性状

  • 東 照雄
    筑波大学応用生物化学系
  • 馬場 洋美
    筑波大学生物資源学類:(現)国際協力事業団青年海外協力隊

書誌事項

タイトル別名
  • Plant Opal and the Nature of Humus in Volcanic Ash Soils, Java Island, Indonesia
  • ジャワトウ ノ カザンバイ ドジョウ Aソウ ニ オケル ショクブツ ケイサン

この論文をさがす

説明

インドネシアのジャワ島火山灰土壌A層試料の植物珪酸体分析と腐植の形態分析を行い,植生の相違が腐植の性状に及ぼす影響について研究した結果,以下に述べるいくつかの知見を得た。1) 供試したA層試料の腐植の形態分析によれば,PQ値は,32.1ないし46.6の範囲にあり,フルボ酸に富んでいた。腐植酸のタイプは,すべてP型となった。腐植酸のRF値は,現植生がイネ科草本あるいは林床の草本植生現存量が多い土壌で,高くなる傾向が認められた。2) 植物珪酸体分析によれば,WAの試料を除き,現植生と対応してすべての試料で木本植生起源のものが草本植生起源のものに比較して卓越した。この結果は,熱帯山地のジャワ島バンドン郊外の火山灰土壌は,最近まで森林植生下で生成されてきたことを示すものと推定した。

収録刊行物

  • ペドロジスト

    ペドロジスト 39 (2), 58-66, 1995-12-31

    日本ペドロジー学会

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ