冠水の時期と時間,品種の違いならびに湛水後の液肥かん注処理がレタスの生育,収量に及ぼす影響

  • 中野 伸一
    兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター
  • 西野 勝
    兵庫県立農林水産技術総合センター農業技術センター
  • 河井 孝文
    兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター
  • 村上 和秀
    兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Flood Time and Period, Differences among Cultivars, and Liquid Manure Irrigation after Waterlogging on Growth and Yield of Lettuce
  • カンスイ ノ ジキ ト ジカン,ヒンシュ ノ チガイ ナラビニ タンスイ ゴ ノ エキヒカンチュウ ショリ ガ レタス ノ セイイク,シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>夏から秋にかけて作付けする露地野菜においては,短時間強雨や台風に遭遇しやすく,圃場の冠水による被害は大きい.ここでは,レタスを冠水処理し,その時期と時間の影響や品種の違い,湛水後の液肥かん注による生育の回復効果について検討した.冠水処理の時期と時間の違いについて,レタスの生育ステージが結球前(葉齢13程度)までの生育前半の影響が大きく,12時間までの冠水処理では結球重が小さく,24時間の冠水処理ではすべて枯死した.一方,生育後半の結球初期(葉齢18程度)12時間までの冠水処理では,結球重への影響は小さかったが,収穫前(葉齢35程度) の冠水では,泥の付着により商品性が低下した.8月下旬播種作型における品種の違いについて,‘ハミングチャウ’は湛水処理による結球重の低下がなく,優れた耐湿性を示した.湛水後の対策として,実際の台風接近に合わせて,結球前(葉齢16程度) と結球初期(葉齢18程度) の2回の6時間湛水処理した区に対して,尿素の50倍液50 L・a–1を株元に施用すると,結球重が12%,球体積が33%大きく,無処理区と同等となり,事後対策として有効と考えられる.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 17 (2), 171-177, 2018

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (1)*注記

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