秋田県男鹿半島入道崎付近に分布する2点の細粒質土壌におけるアジア大陸北部に由来する風成塵の母材への影響

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of Eolian Dust on the Parent Materials in Two Fine-Textured Soils Developed on the Bedrocks of the Neogene Tertiary Tuffeceous Rocks near Cape Nyudo, in Oga Peninsula, Northeast Japan
  • アキタケン オガ ハントウ ニュウドウサキ フキン ニ ブンプスル 2テン ノ サイリュウシツ ドジョウ ニ オケル アジア タイリク ホクブ ニ ユライスル フウセイジン ノ ボザイ エノ エイキョウ

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抄録

男鹿半島入道崎付近に分布する新第三紀岩上に発達した2地点の細粒質褐色森林土の母材におけるアジア大陸北部由来風成塵の影響を調べるために,微細石英中の酸素空格子量から求められるESR信号強度と粘土鉱物組成を分析した。結果は次の通りである。安全寺および戸賀の2地点の土壌における電子スピン共鳴(ESR)信号強度は10以上という高い値を示した。このことから,2地点におけるA〜Bw層の土壌母材へ先カンブリア紀岩由来の多量の風成塵が影響を及ぼしておりさらに,これらの風成塵は,MIS2(2万4千年〜1万1千年前)に,冬季季節風によって運ばれてものであるとみられた。一方で,これらの土壌母材へ火山性岩もまたわずかに影響を及ぼしており,アカホヤなどの少量のテフラの影響もみられた。さらに,安全寺土壌の赤色化した2BC層における母材はアジア大陸北部の先カンブリア紀岩由来の風成塵の影響を強く受けている一方で,現地性火山岩の影響もやや強く受けていた。

収録刊行物

  • ペドロジスト

    ペドロジスト 51 (2), 89-96, 2007-12-31

    日本ペドロジー学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (27)*注記

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