血清療法

  • 一二三 亨
    香川大学医学部附属病院救命救急センター 聖路加国際病院救急部

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical serum therapy
  • Clinical serum therapy [in Japanese]

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説明

血清療法とは,人工的に作られたポリクローナル抗体(ヒト,他の動物)を含む血清(抗毒素・抗血清とも呼ばれる)を投与して治療することと定義されている。その歴史は,1890年に北里柴三郎とエミール・ベーリングが,ジフテリアと破傷風の血清療法の発見を発表したことにより始まる。現在,本邦には国有品として,ガス壊疽抗毒素,ジフテリア抗毒素,ボツリヌス抗毒素があり,保険承認薬で通常医療機関ですぐに使用できるものとしてマムシ抗毒素,ハブ抗毒素,破傷風ヒト免疫グロブリンなどがある。さらに未承認薬で臨床研究として使用可能なものにヤマカガシ抗毒素,セアカゴケグモ抗毒素がある。本邦の代表的な救急・集中治療領域でのテキストで血清療法としてまとめて掲載しているものは存在しない。本稿では,実際の血清療法を患者に行うにあたって,どのようにすればよいのか? 注意は何か? について集中治療医にわかりやすい内容を提供する。

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