発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)

  • 川口 辰哉
    熊本保健科学大学 保健科学部医学検査学科

書誌事項

タイトル別名
  • Management of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria: an update
  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH) : 最新の治療指針
  • ホッサセイ ヤカン ヘモグロビン ニョウショウ(PNH) : サイシン ノ チリョウ シシン
  • —最新の治療指針—

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説明

<p>エクリズマブが発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療薬として本邦で上市されて7年が経過した。その劇的な溶血阻止効果から,「補体制御療法」という新しい治療分野の先駆けとなり,適応拡大や新薬開発に拍車がかかっている。エクリズマブの長期安全性や有効性に関しては,国内外の臨床試験や製造販売後調査結果の解析から相変わらず良好に維持されていることが確認された。しかしながら,エクリズマブ導入で浮上したエクリズマブ不応,ブレイクスルー溶血,血管外溶血,侵襲性髄膜炎菌感染症などの問題に対して,我々はどのように対処すべきかがPNH診療上の新たな課題となっている。特に侵襲性髄膜炎菌感染症に関しては本邦でも死亡例が報告されており,その予防策の再検討が必要であると同時に,今回新たに改定されたPNH診療参照ガイドの重症度分類に応じて,エクリズマブの適応をより厳格に行うことも重要であると考える。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (6), 703-710, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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