全日本方面委員連盟書記としての原崎秀司が果たした役割 : ホームヘルプ事業の先覚者と方面事業との関係性へのアプローチを中心に

書誌事項

タイトル別名
  • Hideshi Harasaki's Role as Secretary of the All-Japan Houmen-iin Federation : A Perspective on the Relationship between the Pioneer of Home-help Services and Houmen-iin Services
  • ゼンニホン ホウメン イイン レンメイ ショキ ト シテ ノ ゲンサキ シュウシ ガ ハタシタ ヤクワリ : ホームヘルプ ジギョウ ノ センカクシャ ト ホウメン ジギョウ ト ノ カンケイセイ エ ノ アプローチ オ チュウシン ニ

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抄録

盧溝橋事件や日中戦争が勃発した1937年当時,方面事業の全国化を目指していた全日本方面委員連盟は,地域差や雑誌・映画などのメディア媒体を重視していた.同連盟書記として『方面時報』を編集した原崎秀司は,ホームヘルプ事業の先覚者としてのみならず,方面事業にも精通しており,この経験が欧米視察後の成果につながったことは注目される.本稿では,方面事業に携わった原崎の思想と実践を実証的に明らかにすることを目的とし,原崎直筆の日誌や『方面時報』などの第一次資料を分析した.その結果,原崎が真の豊かさを政治・経済・思想の強化に求めたこと,欠陥の克服こそが社会改変につながること,現場視察や調査を繰り返し,実情把握に努めたこと,映像や音声に依拠したメディアの活用により人々の意識を啓発したことなどの知見を得た.方面事業への原崎の関わりの解明が,ホームヘルプ事業創設以前の彼の思想や役割を読み解く手がかりを得ることを示した.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 56 (1), 38-49, 2015-05-31

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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