組紐の製作条件と外観および力学特性の関係
書誌事項
- タイトル別名
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- Relationship between the braiding conditions and the appearance and mechanical properties of braid
- ―おもり玉と吊りおもりのバランス変化の影響―
- Influence of the weight balance of the tama and the weight bag
抄録
【目的】組紐は衣料品としては帯締めや靴紐として、その他にはインテリア製品や産業資材として幅広く使用されている。丸台組紐は組糸をおもり玉と吊りおもりによって組み締めて製作する。そのバランスは長年の職人の経験から、吊りおもりの重量はおもり玉の総重量に対して35~40%が適切とされている。本研究では、おもり玉と吊りおもりのバランスが組紐の外観と物性に与える影響について、客観的データから検討することにした。<br>【方法】おもりのバランスを、おもり玉の総重量に対し、吊りおもりの重量を0%、20%、40%(標準条件)、60%、80%に設定し、10㎝ごとに印をつけた木綿糸(2番手)3本どりで、八つ金剛組組紐を製作した。製作された組紐について、太さ、組糸のなす角度、糸の紐表面への露出長、組み縮み率などを測定した。また、テンシロン万能試験機による引張り特性とスライド法による剛軟度を測定した。<br>【結果】組紐の太さは標準条件のバランスで作製した試料が最も細く、バランスが崩れるにつれて増加した。バランスが0%から増加するに従い、組糸のなす角度は鋭角に、糸の露出長は長く、組み縮みは小さくなった。また、剛軟度は低下し、200N荷重下での伸び率が減少した。また、バランス40%の試料が最も値がばらつかず均一に組みあがることが明らかになり、従来から適切とされているおもりバランスは適度に組糸に荷重がかかり、美しい紐に仕上がることが確かめられた。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 70 (0), 65-65, 2018
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763024497408
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- NII論文ID
- 130007420713
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可