中学校家庭科における論理的思考を育む調理実習指導に関する研究

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書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Teaching Cooking Practicum to Foster Logical Thinking in Home Economics at Junior High School
  • ―肉の調理「ハンバーグ」に着目して―
  • - Focusing on Cooking Meat "Hamburg Steak" -

抄録

<目的>論理的思考とは,難しいものを単純にし,構造化し相手を納得させたり,どのような思考過程を経てその結論に至ったのかを,誰でも理解できるよう明確に説明でき,現状の原因と結果を踏まえ,理想の状態に持っていくための問題解決・改善策を考えるための思考方法である。そこで本研究では,中学校家庭科における代表的な肉の調理題材であるハンバーグを取り上げ,論理的思考を育む調理実習指導について検討を行った。<方法>対象は上川管内T中学校2年生2クラス54名であり,授業実践は2017年9~10月に行った。<結果>8時間構成の【授業1~5】を立案した。【授業1】ハンバーグの調理動画の視聴と調理工程の記入,【授業2】【授業1】で自身が記載した調理工程による調理実習,【授業3】調理に関しての生徒同士の意見交換と発表,【授業4】調理に必要な情報を得るための検証実験,【授業5】後輩に送るハンバーグ調理動画撮影を行った。【授業1】では基本的なハンバーグの作り方動画を見ても,調理上の大切なポイントに気づかず,具体性のない漠然とした記述が多く見られた。さらに【授業4】では不足している条件や知る必要のある情報があることに気付き,生徒自らが様々な視点から検証実験を行った。最後に【授業5】では自分だけ理解すればよいのではなく,他者に伝えるという視点を加え,より具体的かつ詳細な情報として,調理工程ならびに調理動画を作成することができた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763025275520
  • NII論文ID
    130007420520
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_271
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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