医療従事者における「人体標本を用いた実習」についての調査報告(2017年度)─臨床経験年数の長短によるニーズの違い─

  • 坂本 宏史
    健康科学大学 健康科学部 理学療法学科
  • 志茂 聡
    健康科学大学 健康科学部 作業療法学科
  • 関口 賢人
    健康科学大学 健康科学部 理学療法学科
  • 成 昌燮
    健康科学大学 健康科学部 理学療法学科
  • 川手 豊子
    健康科学大学 健康科学部 作業療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the needs of practical training for healthcare professionals, using anatomical specimens of human bodies in 2017
  • 医療従事者における「人体標本を用いた実習」についての調査報告(2017年度) : 臨床経験年数の長短によるニーズの違い
  • イリョウ ジュウジシャ ニ オケル 「 ジンタイ ヒョウホン オ モチイタ ジッシュウ 」 ニ ツイテ ノ チョウサ ホウコク(2017ネンド) : リンショウ ケイケン ネンスウ ノ チョウタン ニ ヨル ニーズ ノ チガイ

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抄録

 平成29年 4 月に開催された、健康科学大学(以下、本学)主催の医療従事者を対象とする「医療専門家のための人体解剖学講習会」(以下、解剖実習セミナーまたはセミナー)の参加者に対して、参加者の属性(職種・臨床経験年数・担当患者数・セミナー参加数)と、解剖実習セミナーへの必要度・達成度・指導方法およびプログラムへの満足度、改善すべき点など(自由記述)について質問紙調査を行った。昨年度までと異なり、今年度のセミナーは本学の卒後研修プログラムの一環として行われたため、参加者の大半は本学の卒業生(26名/33名)であり、セミナー参加者の年齢も20代が中心であった。 <br> 結果、参加者全体の必要度・満足度は高値であったが、臨床経験年数の中央値(3.5年)を用いて、経験年数4 年以上群と4 年未満群の2 群を比較したところ、経験年数4 年未満群で必要度と満足度が有意に低いことがわかった。一方、達成感をめぐる視点では、4 年以上群でより専門的な記述がみられ、4 年未満群では反省に関する記述が散見された。臨床経験の浅い参加者への指導方法には工夫が求められ、今後の実施方法への具体的示唆が得られた。

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