治療に難渋した壊死性好酸球性心筋炎の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of fulminant necrotizing eosinophilic myocarditis suffered from treatment.

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説明

<p>症例は16歳男性.血圧低下をきたし前医搬送.冠動脈造影・左室造影・心筋生検を施行.好酸球性心筋炎と診断し3日間メチルプレドニゾロン(m-PSL) 1g/日投与.その後PSLを減量するも好酸球数再増加を伴う血行動態悪化を認め,計3度のmPSL大量投与,γ-glb大量療法およびアザチオプリン投与を併用することで好酸球増多は認めなくなり心筋炎は改善した.その後PSL漸減可能となった.第27病日,感染契機に頻脈,血圧低下しPCPS挿入.第29病日PCPS挿入側の右下肢腫脹を認め減張切開施行.第45病日右下肢壊疽に対して右大腿切断術施行.第57病日小腸穿孔による急性汎発性腹膜炎をきたたし緊急手術を施行し小腸切除,ストーマ造設.その後感染コントロールが付いた後にPSLを漸減.PSL5mgまで減量し,第188日ストーマ閉鎖.第211病日,リハビリ目的に前医転院となった.その後復学し現在外来通院中.</p><p>ステロイド単剤では治療に難渋したが,アザチオプリンを追加投与することで治療し得た.</p>

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 49 (SUPPL.1), S1_159-S1_167, 2017-08-28

    公益財団法人 日本心臓財団

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